2024.01.12
ホテル科
先生ブログ
ホテルの職種はおおよそ50職種以上あります。
「ホテル業界で働きたい」と考えた際に、定番であるフロントスタッフやベルをイメージすることが多いと思います。しかし世界各国のお客様をお迎えするために、各部署の大勢のスタッフが連携してそのホテルの格式を決定づけているのです。
本記事では、私が経験した「バーテンダーの魅力と仕事内容」について紹介いたします。
バーテンダーには学歴や資格は必要ありませんが、ラグジュアリーホテルでは「HBAホテルバーテンダー」という資格をめざすスタッフが増えています。
これはホテル業界での専門的なスキルを身につけるための資格であり、特にホテル内のバーで働く際に重要視されます。バーテンダーはお客様との対話が豊富であり、ワインや食材に関する高い知識が求められます。
プロとしてはお客様以上の知識を持つ必要があり、世の中の様々なトピックにも通じていることが重要です。
バーテンダーとして成功するためには、日々の学習とスキル向上が欠かせません。
ホテルのバーには企業の重役や裕福なお客様が多く、街の店に比べて価格が高い傾向があります。
私は大阪のラグジュアリーホテルのバーテンダーとして、実力派アーティストや俳優が訪れることがありました。有名な方々は一人で夜遅くに来店し、お酒とともに日常の疲れを癒していました。彼らとの会話はお酒の提案や軽い雑談が中心で、有名人らしさを感じつつもリラックスした雰囲気でした。
主役の方々との接客は特別な経験で、日々の営業が豊かなエピソードで満ちていました。
バーテンダーの魅力は、普段は交わることのない有名人や著名な人物との出会いです。
彼らとの対話は穏やかで心に余裕があり、命令口調ではなく、傾聴力も兼ね備えています。その姿勢に触れることで、「こんな大人になりたい」と感じ、目標にしました。
また、扱うお酒にはそれぞれの歴史やエピソードがあり、これを知ることで接客の幅が広がり、知識も深まります。例えば、山の近くで製造されるウイスキーは木の香りが豊かであり、海のそばで蒸留されたウイスキーは塩の香りが広がります。
ウイスキーも含め、さまざまなお酒の個性が興味深く、探求心を満たしてくれます。
ホテリエは単に接客しているだけではなく、お客様に合わせた知識や、お客様に感動させる技術を常に学んでいます。
マスカレードホテルのようにホテルを題材にした映画やドラマを見ると、ホテリエの身のこなしや英語が堪能なカッコ良さに目がいきます。
そして、世界各国のお客さまを迎える大変、やりがいのあるお仕事です。一緒にめざしてみませんか?
柏木 昌(かしわぎ しょう)
主任講師 / ゲストリレーションオフィサー
講師歴19年。自由が丘産能短期大学卒業後、近鉄・都ホテルズに13年勤務。フロント7年、バーテンダー6年担当。その後、神戸北野ホテルを経て本校専任講師として入職。
担当授業は、ビジネスプレゼンテーション、ホテル・ブライダルなど。